片頭痛の引き金となる食べ物は?

提供元:ケアネット

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公開日:2025/01/13

 

 片頭痛は、激しい頭痛と一時的な運動および感覚障害を呈する神経疾患である。片頭痛の誘因には、発作に影響を及ぼす可能性のある内的および外的因子が関連している。片頭痛患者の中には、特定の食品摂取により発作が発現する患者も存在するが、アイスランドではこれらの関連は、これまで調査されていなかった。アイスランド・Landspitali National University HospitalのHadda Margret Haraldsdottir氏らは、アイスランドにおける片頭痛の症状と特定の食品摂取との関連を示す患者の割合を推定するため、本検討を実施した。Laeknabladid誌2024年12月号の報告。

 アイスランドのFacebookグループ「Migreni」のメンバー(Facebook群)395人(回答率:Facebook群の19.6%)および神経内科医から治療を受けている患者(神経内科治療群)108人(回答率:神経内科治療群の65%)を対象に、電子アンケートを実施した。アンケートでは、特定の食品が片頭痛発作の引き金となる可能性があると思うかを調査した。アンケート回答の選択肢は、「全く/滅多にない」、「時々ある」、「頻繁にある」、「常にある」とした。その他の質問には、片頭痛の種類、薬物治療の有無、背景などを含めた。

 主な結果は以下のとおり。

・参加者466人中354人(76%)は、特定の食品摂取により片頭痛を引き起こすことが「頻繁にある」または「常にある」と回答した。
・この割合は、Facebook群のほうが神経内科医治療群よりも高かった(78% vs.66%、p=0.007)。
・最も一般的な食物関連の引き金は、赤ワインおよび食事を抜くこと(空腹)であり、50%以上で「頻繁にある」または「常にある」と回答した。
・その他の食物関連因子として、白ワイン、リコリス、燻製肉などが報告され、参加者の20〜50%が回答した。

 著者らは「これまで行われた他の研究と同様に、食物摂取は片頭痛の引き金となっている可能性が示唆された。しかし、これまでの研究では、食物関連因子としてリコリスの報告はなく、燻製肉はより一般的な因子であることが明らかとなった」と結論付けている。

(鷹野 敦夫)